入居者付きでも物件が購入できる!?
この記事を監修する不動産王wです。
独身時代は高年収サラリーマンとして働きながら、その社会的地位を武器に節税目的でワンルームマンションを12室保有。2018年に法人化し、サラリーマン時代の貯蓄を元手に戸建て投資を開始しました。現在、保有件数は30戸を超え、不動産関連の手取り収入はサラリーマン時代の収入を軽く超えています。都心から地方都市に移住、フルタイム勤務の妻をアラサー副業主夫として支えています
今回も事件簿ですが、オーナーチェンジというあまり聞き馴染みのない物件の取得についての記事ですので、一応本編に格上げしてもらいましたw
中身は普通に事件簿だったりしますけど、、、
オーナーチェンジ物件とは、入居者がすでに住んでいる状態で売買される収益物件のことなの。賃貸人(オーナー)が買主に代わるため、オーナーチェンジ物件と呼ばれます。オーナーチェンジ物件では、家賃を受け取る貸主の権利がそのまま引き継がれるの。
オーナーチェンジ物件のメリットとしては、以下のようなものがあるわよ。
- 新築物件よりも安く購入できる
- 物件に賃貸経営の実績がある
- すぐに家賃収入を得ることができる
半面デメリットもあって
- すぐに修繕費が発生する可能性がある
- 入居者トラブルを抱えている可能性がある
オーナーチェンジ物件を購入する際には、メリットとデメリットをよく比較検討することが大切よ。
物件情報
- 法人購入3軒目(テラスハウス)
- エリア:某主要都市近郊
- 築年数:55年
- 構造:木造テラスハウス
- 購入金額:280万円
- 実質利回り:16.8%
購入までの経緯
楽待という収益不動産をメインで取り扱っているサイトで利回り順で検索していたときに発見した物件。
この楽待というサイトは収益物件に特化しており、廃墟からホテルや旅館・工場・ビルなど、数十万円の安い物件から数億円の物件までとにかくラインナップが面白いです。
不動産投資に関する基礎的な情報も豊富なので、不動産オーナーをやるなら必ずチェックしたいサイトですね。
検索条件も利回り順とか、一般的なポータルサイトではできない検索方法が使える。
収益不動産のサイトとしては健美家も有名。物件を増やしていくステージなったら利用してみるのもいいと思います。
私としては築古物件(旧耐震基準の年代)の場合は概ね15~20%の利回りを目安に事業計画を考えているので、狙いのエリアの利回りでその辺りを中心に検索。
すると理想の利回りからはやや劣るものの、交渉次第では目標水準に到達しそうな物件を見つけました。
利回り検索で注意すべき点としては、たまに利回り50%以上とかいうぶっ飛んだ物件がでてたりするんですが、とにかく訳ありというかその利回りを達成するのは不可能なので無視したほうが無難です。
よくよく見てみると過去(新築時)の賃料実績とかフルリフォーム後の想定利回りとか載せているケースがほとんどだったりするので、皮算用どころか夢物語なんだよね!気を付けてね
購入時期としては2軒目(事件簿Vol2)と被っているので、手がかからないオーナーチェンジ物件を中心に探していたので、条件としてはぴったり。
駐車場はない物の、最寄り駅から徒歩4分という駅近の好立地。下水道とも接続済み。
公共下水道の供用が開始された地域においては、借地権者は、公共下水道に接続する義務があるの(下水道法第10条第1項)、だから未接続物件は工事の手間と費用が必要になっちゃうのよね。
現地確認編
業者さんにメールにて問い合わせをしてみると、入居中のため物件の内覧はできないが、外からの確認はできるとのこと。
現地確認当日はあいにくの雨☂、不動産屋さんのボン(いわゆる世襲常務)が案内してくれた。
物件は長屋タイプで隣家と完全にくっついているが、外壁は平成の時代にやりかえている感じでぱっと見は小綺麗、OK。
道路は物件の表と裏に面しており、長屋とはいえ明るい印象、これもOK。
人は相手の第一印象の半分以上を視覚情報で判断するというが、案外、ぱっと見という第一印象は重要で、自分がここに住んでも良いかという基準で購入判断をしている。あとは価格だ💦
人間のコミュニケーションにおいて、言葉の5%、声のトーンなどの聴覚的要素の38%、表情や身振りなどの視覚的要素の55%の3つの要素が、全体の93%を占めるという法則です。
つまり、人間は言葉よりも、表情や身振りなどの視覚的要素に強く影響を受けるということです。
これをメラビアンの法則といいます。物件選びも第一印象は重要ね。
裏口には自転車と鉢に植えられた花が飾ってあった。
経験的に花を植えるのは心に余裕があるケースが多いので、家賃の滞納などは起こりにくいと予測、いきなりハズレではなさそうだ。
もちろん部屋の中は見れないが、物件の周りも掃除が行き届いており、この点も高評価。
これはかなりの高確率だが、家賃滞納癖のある人は往々にして部屋が汚い。
中の住人は20年以上賃貸しており、中も一度間取りをリフォームしたらしい。
実はこの物件、その業者が売主なので仲介手数料が掛からないダイレクトに交渉が可能だった。
しかも、他の業者とのお付き合いでその物件を購入したらしく、多少安くてもOKそうな雰囲気、元々の値段は330万円であったが、利回り的に購入価格は280万円目標で交渉開始。
ジャブで260万円から交渉を開始、最終的に思惑通りの280万円でハンマープライス。なお、今回は購入申込書は提出していない。
いざ契約
契約は現地確認の2週間後。1軒目の時から不動産登記でお世話になっている司法書士の先生にも同席してもらった。
1軒目の契約のタイミングで司法書士の先生ご自身も戸建不動産投資を始めたらしく、話が盛り上がったという縁もあり、それ以降の登記は基本的にお願いしている。
典型的な関西人で『順調に儲かってまっか?w』のノリで毎回陽気に話してくださるので、色々と頼みやすいです。
家の中身はなんだろな?
無事契約が終わり、入居者の情報を手に入れることになった(大家さんには入居者さんの情報は全部渡るのよ、個人情報なので口外はしませんが、、、この記事はギリOK( ´艸`))。
結構トランプのババ抜きみたいな感じでドキドキしましたね。賃貸借契約書が20年以上前のものなのもあるのか一部が手書き!?
そこには女性の名前(後で謎が深まりますw)が記載されており、聞くところ生活保護の60代女性が一人暮らししてるようだ。
一応は、近所に緊急連絡先である娘さんが住んでいるとのことであった。
生活保護については調べたりしたことはあったが、実際に入居者が生活保護のケースは今回が初めて。
ホントのところはグレーなのかもしれないが、当物件の場合、賃料>生活保護の家賃補助だったので、本来は賃貸できないはずであった。
一応差額分を別途、娘さんから2ヶ月に一回送金されるという説明があり納得。
司法書士の先生曰く、生活保護は市町村によって家賃補助の額が異なるそうだ。
また、生活保護の人は定期的に役所に出向く必要があるので駅から遠くてもバス停の近くや役所の近くに住みがちとのことであった。また一つ勉強になった。
この話にはまだ続きがありまして、後日不動産のボン(失礼w)から入居者と連絡をとり、本人に会って物件の大家が変わりました!と訪問したようなんです。
問題はここから。
電話で報告を受けた内容では、入居者と会ったところ、お爺さん!?が出てこられて、大家が変わったので入金先が変わりますっていうことはお伝えしましたとのことであった。
流石に性別の確認まではできなかったらしく(そりゃそうか・・・w)、おそらく住人です(ボンも入居者と会ったのは初めてだったそうだ)とのこと。
20年間未接触ってのもなんですけど(まぁ、ボンが会ってないだけでしょうけど)、こちらとしては家賃が入れば宇宙人でもOKである。
しかーし、初回の家賃振り込み日になっても入金がな~い!
あのボンが言っていた性別不明の人物は何者なのか、入居者の旦那さん?性転換?不法占拠者?そんなことより家賃よこせやコンチクショー!速攻で緊急連絡先の娘さんに電話連絡。
娘さんは『母に伝えます』とのことであった。ちょっと気になったので色々聞いてみたのだが、母親が一人暮らししているとのことであった。
一応家賃はその3日後くらいに無事振り込まれました。
というわけで、無事にボンが見た人物は女性であることが確定したのであった。おじさんおばさんだったのかな?失礼な奴だw
その数ヶ月後、給湯器に不具合があったとのことで、入居者本人から連絡があり修理を実施したのだが、その時に電話で話した印象では声は男性の声!?だった。
ごめんボン、私も性別判定できないかも・・・
ちなみに私はまだ入居者本人と直接は会っていないので、万一遭遇する機会があれば、報告しますねw
あ、修理は業者を遠隔操作したので私は現地入りしてません。
まとめ
今回は、入居者付きで物件の権利を売買するオーナーチェンジ物件に関する情報を解説しました。しかし、私のようにPCだけと向き合っている人間と違って、いろんな(くせのつよいw)人に出会う不動産王さんはやっぱり持ってるな、と思いました。今後もこのシリーズを支えてくださいね。
また、これを機に不動産投資のはじめの一歩として、オーナーチェンジ物件にもぜひチャレンジしてみてくださいね。それでは、また。