「同じことしてるのに用語が違うぞ」
FXでは買うときの値段と売るときの値段が基本的に異なります。
これはスプレッドと言って、いわゆる通貨交換の手数料ですね。
でも、いろんな会社のチャート見てると、表記が違ったり、
売買の話題なのに人によって表現が違ったりして
戸惑うことがあります。
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具体的に見ていきましょう。
通貨を「買う」時
買う、買い、BUY・・・うん、わかる
ロング、ASK、ブル(正確にはちょっと違うけど)
・・・え、なにそれ。
次に「売る」
売る、売り、SELL・・・うん、わかる
ショート、BIT、ベア(これもちょっと違う)
・・・なんかクマが居るんすけど
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それぞれ解説してみますね。(諸説ありますw)
まずは、ASK(アスク)とBID(ビッド)から始めましょう。
ASKは「売ります」という意味の英語”ask”に由来します。
これは売り手が提示する価格のことです。
一方、BIDは「入札する」という意味の”bid”から来ており、
買い手が提示する価格を指します。
この二つの価格の間には常に小さな差があり、
それをスプレッドと呼びます。
想像してみてください。古き良き時代の市場で、
商人が「これを2ドルで売ります!」と叫び(ASK)、
客が「1.5ドルなら買いますよ」と応じる(BID)様子を。
現代のFX取引も、その本質は変わっていないのです。
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次に、市場の雰囲気を表す言葉として使われる
「ブル(Bull)」と「ベア(Bear)」。
これらの言葉には、興味深い由来があります。
ブルは、相場が上昇すると予想する楽観的な投資家を指します。
この言葉の起源には諸説ありますwが、
最も有名なのは、牛が角を上に向けて
突き上げる姿からきているというものです。
力強く上を向く牛の姿は、
まさに上昇相場のイメージにぴったりですね。
一方、ベアは相場が下落すると予想する悲観的な投資家のこと。
こちらは熊が前足で下に叩きつける動作から
名付けられたと言われています。
ゆっくりと、しかし確実に下がっていく相場を、
重々しい熊の動きに重ね合わせたのでしょう。
18世紀のロンドンでは、実際に牛と熊を闘わせる見世物が
人気だったそうです。
その様子が、上昇と下落を争う相場の姿と重なって見えたのかもしれません。
直接の売り買いで使われるケースは少ないですが、
上記にように「ブル優勢だなぁ」とかそんな感じで
たまに目にします。
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最後に、取引の方向性を示す「ロング(Long)」と
「ショート(Short)」についてお話しましょう。
ロングは通貨を買って保有すること。
「長期保有」を意味する”long-term holding”が
語源だと言われています。
価格が上がることを期待して、
じっくりと保有する姿勢を表しています。
対するショートは、通貨を借りて売ること。
これは「不足している」という意味の”short”から来ており、
持っていないものを売るという、一見奇妙な取引を指します。
価格が下がることを見込んで行うこの取引は、
まさに相場の「裏をかく」ような戦略と言えるでしょう。
また、チャートの動きとして、じりじり上げてドーンと落ちるという
イメージからロング(利確するまで時間がかかる)
ショート(保持時間が短い)という話も聞きますね。
これらの言葉を使えば、
「ドル円のロングポジションを取る」
(ドルを買って円を売る)とか、
「ユーロ米ドルでショートする」
(ユーロを売って米ドルを買う)
といった具合に、自分の取引戦略を簡潔に表現できるのです。
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さて、いかがでしたか?
これらの言葉の背景を知ることで、
FXの世界がより身近に感じられたのではないでしょうか。
え?そうでもない??まぁ、おいおい沼ってくださいwww
PCやスマホの画面に並ぶ数字の列。
その裏には、牛と熊の闘いや、
商人たちの駆け引きの歴史が隠されています。
次にチャートを眺めるときは、
そんな歴史の一幕を想像してみてください。
きっと、ただの数字の羅列に見えていたものが、
生き生きとしたドラマに見えてくるはずです。
なーんてねw
FXの世界は、グローバル経済の縮図。
そこには人々の思惑や、各国の政策、
世界情勢が複雑に絡み合っています。
こんな用語の由来から興味をもって見るのも
いいかもしれませんね!